こんにちは、空です。
フランスというとパリやモンサンミッシェルといった観光地をまず訪ねると思いますが、フランスの魅力は有名観光地だけではありません。
地方都市やひっそりした小さな村こそ是非訪れたいところ。
私が訪ねてよかった街や村を5つのエリアに絞ってご紹介していきます。
コンク~フランスの最も美しい村
フランス南西部、ミディ=ピレネー地域圏にある村コンク。
フランスの最も美しい村に選ばれているだけなく、世界遺産のサンティアゴ巡礼路の一つにも選ばれています。
コンクの魅力は中世の街並み。美しい自然に囲まれた山間にあるコンクは、月並みな表現ですが、中世の時代から時がとまったようです。
観光の見どころは、サント・フォア教会。
ロマネスク様式のこの教会の入り口にあるタンパン(建物の入り口の扉の上にある彫刻)は本当に見事です。
「最後の審判」を表しています。
向かって右と左の違いを見て下さい。毎週教会を訪ねるたびに中央にいるキリストに審判を受けているような気持になったのでしょうか。
フランスの最も美しい村は厳しい審査を経て認定されています。
その基準の一部は
・人口2,000人以下であること
・2つの遺産があり、保護されていること(芸術や景観など)
・地域の同意が得られていること
どの美しい村も魅力的ですが、興味を持たれたらこんな本も出ていますのでご覧になられたらいかがでしょうか?
コルマール~ドイツ国境に近い可愛らしい街
フランスの北東部、アルザス地方にあるコルマールは、アルザス地方の魅力が詰まった街です。
半木骨組みの家並みが美しく、街歩きが楽しいところです。
街歩きの楽しみの一つに、お店の前にでている飾り(看板)があります。
これ、何屋さんかわかりますか?
がちょうを散歩させている人、豚にお説教をしている人もいますね。
これはハム屋さんです。このように工夫された看板が沢山あります。
コルマールの家のベランダにはゼラニウムが飾られ、ドイツと国境が近いことが伺えます。
ちなみにこのゼラニウムは「氷の聖人の日」があける5月15日すぎに窓辺に飾り始めます。氷の聖人の日が過ぎると春になるのですね。10月下旬に枯れてしまうまで、窓辺はカラフルに飾られます。
アルザスワイン街道の街なのでワインも楽しみです。アルザス地方はリースリング、ピノブラン、マスカット、ピノグリなどの品種が使われてる白ワインが有名です。
どの場所でもそうですが、その土地で飲むワインが一番美味しく思います。気候とあっているのでしょうね。お酒好きの方は是非試してみてください。
アルル~ゴッホゆかりのローマ都市
フランス南部のプロヴァンス地方にあるアルルはローマ都市です。
何も勉強せずに始めてアルルに行ったときに、なぜここに円形闘技場や古代劇場があるのかと不思議に思いました(それ以来行く前に少し学ぶことにしました)
2万人も収容できたという巨大な円形闘技場や紀元前に作られた古代劇場は世界遺産に登録されています。
アルルの見どころはそれだけではありません。
画家フィンセント・ファン・ゴッホはアルル滞在時に300もの作品を描きました。
その中でも「夜のカフェテラス」「アルルの寝室」「アルルの跳ね橋」などどこかで見た作品が多くあります。
描かれた場所には絵の解説が置かれているので分かりやすくてよいですね。
プロヴァンス地方といえば明るいリネンがステキです。テーブルクロスやエプロンなどに買いたくなるお土産も沢山あります。
なぜか上映されなかったのですが、「プロヴァンスの贈り物」というラッセル・クロウ主演の映画があります。その中でおじいさんが孫にワインを水で薄めて飲ませているシーンがありました。なぜか印象的に覚えています。
ちょっと古いラブストーリーですがブドウ畑や街の様子がステキで私は好きな作品です。まだご覧になられていなければ是非。
カンペール~ケルトの地
フランス北東部ブルターニュ地方にあり、最果ての地を意味するフィニステール県にあるカンペール。ブルターニュ地方の先住民はケルト人。ブルトン語を話し文化を守っています。
街を歩けば可愛らしい木骨組みの家が並び、サン・コランタン大聖堂の大きな尖塔が目を引きます。
毎年7月には「コルヌアイユ祭り」が開催されます。伝統的な衣装に身を包みバグパイプなど伝統楽器のパレード、音楽ダンスなどブルターニュ地方の魅力を存分に味わえる祭です。
街を歩いているとよく目にするデザインのカンペール焼も気ります。
フランスで最古の企業の一つアンリオ・カンペールは工房見学もできます。一つ一つ手作業で作られており、ブルターニュ地方の伝統衣装を着た男女や花など可愛らしくカラフルな絵柄が特徴です。
ブルターニュ地方のお菓子もだいぶ日本で有名になりました。
バターたっぷりの甘いお菓子「クイニーアマン」や焼き菓子「ファーブルトン」などは見逃せませんね。
ル・アーブル~印象派が愛した港街
歴史的な建築が多い場所を紹介してきましたが、このル・アーブルは戦後再建された新しい街です。
オーギュスト・ペレによって再建された街として世界遺産に登録されています。
外からみると一見コンクリートの塊のようなサン・ジョセフ教会はオーギュスト・ペレの最後の作品。内部は美しいステンドグラスで飾られています。
この街はかつて印象派が活躍した場所としても有名です。
印象派の巨匠、クロード・モネが「印象・日の出」を描いたのはここル・アーブル港ですし、印象派のといえばフランスきっての絵画のコレクションを誇る「マルロー美術館」は是非訪ねたいところです。
最後に
今回は5つの村と街をご紹介しましたが、フランスにはまだまだ魅力的な地方都市や村々があります。
パリだけでなはない、その先のフランスにも機会があれば是非足を伸ばしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また。