休日に少し時間ができて、ちょっと癒されたいと思う時ありますよね。
何か見ようとAmazonプライムビデオでアニメを探していたら「言の葉の庭」がおすすめででてきました。
知らない映画でしたが、映画なのに46分という短い上映時間。ちょうどよいと思い見てみることに。
冒頭のシーンから引き込まれました。この映像の美しさ、特に「雨」が好きな方は見て損はないと思います。
一部ネタばれありますので、見ていない方は先に見てからどうぞ。
Amazonプライムビデオ2度見した冒頭のシーン
冒頭の雨粒が落ちてくるのシーン。
「アニメを選んだはずなのに、実写だった?」
と思って2度見してしまいました。
雨粒、水面、緑の濃淡、とてもリアルで、まるで実写のようでした。
次の電車のシーンになり、これは新海誠監督作品か?と気づきました。
「君の名は」と「天気の子」は観たのですが、それ以前の作品は見たことがなかったのです。
最初の映像と音響のインパクト。ものすごかったです。
この後も度々現れる作品のテーマの「雨」はどしゃぶりだったり、お天気雨だったり、雨の降る様子が話と連動しているようで、ただ雨という一言では表せない映像と音が次々でてきます。
そしてその度に心動かされました。
恐れずに言うと、この映画は「雨のシーンを見るために観る」!
言の葉の庭の主人公、タカオとユキノ
主人公の2人の出会い。
チョコレートを食べながらビールを飲むユキノの第一声、私はちょっと違和感がありました。高くてカワイイ声だったから。
最後までみて、ユキノの設定は高くてカワイイ声でよいのだと、違和感なくなりましたが、そのユキノが朝からビールを何本もあけるかなぁと、今度はそこが気になりました。
まぁ些細なことですけど。
大事なのは最初の出会いでユキノが口にした和歌ですね。
とても私は一回で覚えきれませんでしたので、調べてみました。
鳴る神の、少し響みて、さし曇り、雨も降らぬか、君を留めむ
なるかみの、すこしとよみて、さしくもり、あめもふらぬか、きみをとどめむ
柿本人麻呂が詠んだ恋の歌。
”雷が少し鳴って、曇ってきて、雨でも降らないかしら。そうしたら貴方をひきとめられるのに。”
ユキノは、初めてタカオを見たときに、自分の学校の生徒だと気づいたはず。古典の教師だと知らしめるために歌を詠んだのだと思いますが、わざわざ恋の歌を詠んだということは、はじめて会ったタカオを引き留めたかったのですかね。
これに対するお返しの歌があるのは、後半でわかります。
雷神の 少し響みて 降らずとも 我は留まらむ 妹し留めば
なるかみの すこしとよみて ふらずとも われはとまらむ いもしとどめば
”雷が少し響いて雨がふらなくても、私は留まります。あなたが留めてくれるなら(いて欲しいと望むなら)。
歌の背景を考えずただ、この2首のやりとりだけみたらロマンチックですね。
そしてこの返歌はタはカオが詠んだのです。
続編
ネタバレ、と言いながら最後のシーンは書きません。
タカオとユキノがどうなったか。15歳と27歳の恋、と考えるとそう簡単なものではないですよね。
この話が全く架空の世界の話だったら、ハッピーエンドも受け入れられますが、現実味のある新宿御苑などが舞台でてくるので、ちょっと違和感が残りました。
でも、これはファンタジー。
実写を超えた映像と音響に心動かされる体験は新海誠監督作品ならでは、と思います。
小説では映画で描かれなかった続編も書かれていますので、気になる方は本でお読みください。
映画をまだ見ていないかたは、Amazonプライムビデオで見る事ができます。
まだ加入されていないなら 30日間無料ですので「言の葉の庭」を見るためにでも、お試しください。
最後に、エンドロールに流れる歌、すごくよかったです。
大江千里さん作詞作曲で歌は秦基博さんの「Rain」。
優しい歌声でキュンとします。
46分間の休息、お楽しみください。
最後までお読みいただきありがとうございました。